全ての記憶を《写真》に込めて

「御国さん!ここのところどうやって縫うの?」

「えっと、ここは……」

「彩月ちゃん!ミシンが壊れた!」

「そ、それは明智先生の所に……っ」

文化祭の準備で、接客係の男子は燕尾服、女子はメイド服、ということになった。
それを今、7人分手作りしている。


「彩月人気だね〜」
「ま、茉莉ちゃんも手伝って……」
「ごめんね、私料理専門だ」
「うぅ……、晴くんの写真撮ってきて」
「任せて、相棒」

茉莉ちゃんと、晴くんは料理担当で家庭科室でカフェに出せそうな料理を作っているらしい。
晴くんの写真が撮れないのがすごく残念だった。
だけど、茉莉ちゃんに頼めた今、すごく頑張れる気がする。

やるからには最後までやりきらないと…っ!


「宮本さん、ここはこっちから………」

「ここは裏っ返してからやってね」




そして、帰る時間もいつもより遅くなってしまう。
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