愛されたいのはお互い様で…。

ずっと居なかったにしても、一、二時間は待っていたかも知れないが。
はぁ、もう…、紫さんがうちに来てくれるって決めてくれて、弾んだ気持ちで降りて来たというのに。
あの男が、紫さんの…。あれは…なんて言い方をしては失礼だが、あれは、一緒に居るにはさぞかし不安な男だろうな。私が女なら、彼女にはなりたくないかな。
何かあって、どんなに語り明かそうと、納得した次の日には、また直ぐ不安になりそうだ。

紫さんが言っていたが、本当にいい男だ。いい男過ぎるのかな。ある意味本人は不幸か。自分の知らないところでいくらでも噂がたちそうだからな。

悪気はないだろう。本気で言ってるんだから。だけど、お前しか居ない、好きだと言われてもな…。信じていいものかと、普通に悩みそうだ。
他の女性から誘惑が無いか、毎日心配になる。容姿が良くて仕事も出来て…さぞやモテるだろう。しかも、その会社に一緒に居なければ、普段の様子も解からない。上手く隠され誤魔化されていたらと思い始めたら…はぁ…余計不安は増幅する。
…なるほどだな。これは辛いな…。信じることが全てだ。それが揺らいでは…立て直してもまたがないか不安になるだろう、

私に何を話してどうしたいかなんて、聞かなくても解る事だ。
自分に非があって、納得のいくように終われてないのだろうから。諦めなんて始めからないだろう。無理な事だ。

んー、そうなると、私も、もしもに備えて、最悪の想定をしておかないといけないのかな…。はぁ、この喜びもつかの間…三日天下、という事になるのでしょうかね…。
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