愛されたいのはお互い様で…。

務じゃないよねって確認する事も出来ないのがもどかしい。
置いたのが務だったら、違うと思ってしまった事が申し訳ないけど。務は何でもない日に花を贈るようなタイプではない…と思う…。

特に誰からも薔薇に関して連絡はなかった。
誕生日でも無いし。特別な日ではない日に花束を貰った経験も無い。
…今更…終わったあの男でも無いだろう。それは絶対無いはず。それだと恐い。


翌日、また薔薇があった。黄色い薔薇が一本。これもまた丁寧にラッピングされていた。カールされ、結ばれた細いリボンはワインレッドだった。まだ少し硬い蕾…。黄色は…知ってる、確か『嫉妬』。何に嫉妬だというのだろう。これが意味のあるモノだとしたら、色々考えてしまいそうだ。

更に翌日も同じように黄色の薔薇が一本あった。前日よりは少し開いた花弁のモノ…。
これはいつまで続けるつもりなんだろうか。
伊住さんなら、私が何も連絡しないし、行かないから?何か行動するまでは続けるつもりなのだろうか。
でも、置いた主は解らないのは解らないんだから。伊住さんだと決めつけても…。
メッセージも何も無い贈り主が悪いんだから…。花言葉は理解しても、贈り主は解らないんだから。
嫉妬って…何。



【仕事、明日は早く終わる?ご飯行かない?】

多少仕事が長引いて遅くなっても、週末だから大丈夫かも知れないと思った。

【んー、まだ解らないな】

【そうよね、解らないよね】

別にご飯じゃ無くてもいい…。会うだけだって、いい。会いたいのに。

【悪い。安請け合いで約束しておいて、やっぱり無理ってなったら嫌だろ?】

【うん、悲しい、笑。ごめんね、急に】

【紫が他に予定を入れないなら、早く終われそうだったら連絡するよ。だけど期待はしないでおいてくれよ、解らないから】

【うん、有難う、ごめんね】

どうやらほぼ駄目だと思っていた方がいい感じだ。ふぅ…私の勝手な気分で誘っちゃったけど。今日はどう?って、さすがにそれは聞けなかったけど、明日にしたって急だよね。
…行けなくてもいいの。何となく務と連絡が取りたかっただけ。邪魔にならないなら、電話で確認したかった。内容云々より、どちらかと言えば声が聞きたかったかな…。
期待はしないでいるから大丈夫…。
思えば、務って…、今更だけど、休み前だからって、いつも二人でどっぷり過ごした事は無いかも…。平日の夜、一緒に居るって事が多い気がする…。
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