こんなの心臓もちません!
しかもなんか前塞がれちゃってるし。

「……急いでるので退いてもらえますか」

いつになく低い凛の声。

「へー、かっこいいねー彼氏くん。
あ、でも顔は結構可愛い感じ?
ひょっとしたら彼女より可愛いかもね〜」

ガハハ!と下品に笑うその人たち。

た、確かに認めざるを得ないけど、

失礼すぎない!?

「あの、急いでるのでほんとに通してください」

フィナンシェ早く食べたいし。

「へー、彼女は威勢いいね。
君みたいなのタイプだよ」

そう言うと凛がはっと気づく前に

腕を掴まれる。

「や、やめてくださっ……」

ドガっ……!!

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