孤独姫
第3章

それから俺たちは
毎朝HRだけ出て
屋上か、倉庫で過ごすだけの
日々を送った


いま、舞里は最近仲良くなった
宗太のグループの奴らと
下で遊んでる


「舞里ちゃんさー、パソコンで何してるんだろうねー」


「何回か見ようとしましたが、画面にシールが貼ってありましたからね」


周りからは
見えにくいというわけか…

俺も気になってはいるが
本人に聞いても
流されるからなー…


「いつか、教えてくれるだろ」


「そーだといいんだけどね」


今日で舞里が来てから
約1週間がたつ


「樹壱はまたバイトか」


「今日は早く終わると言っていたんですけどね」


今は午後の5時過ぎだ
……遅いな


「じゅん、舞里ちゃんの方は何か手を打つんですよね」


…手を打つか
今、変に手を出したら
いつの間にか消えそうだと思い
何もしてこなかった
だが、
そろそろか


「樹壱が帰ってきたら、楓雅について話す」


「分かりました」


「早く帰ってこないかなー」


とりあえず、お前には
俺たちの姫という立場を理解してもらうぞ




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