孤独姫



その後何回か大富豪をしたが
何回やっても大貧民は燐夜だった
……弱すぎ

樹壱が倉庫にきてすぐに
私は上の部屋に呼ばれた


「舞里、この前の話の続きだが」


こ、のまえ……


「俺たち、楓雅のことだ


「じゅんが総長で、僕が副総長です」


「そして、遥と樹壱が幹部だ」


役職的には予想通りかな
パソコンですこし調べてみたし
頭に少しは情報が入ってる


「……そう」


「舞里ちゃんは、楓雅に守られる姫、楓姫(ふうき)なんだよー」


楓姫…
そんな名前だったんだ


「最初、お前は守られたくないといった、だが俺たちはお前を守る……仲間だからな」


な、かまか


縁のなかったその言葉
逃げずにあそこで生活していれば
出会うことのなかったものに
たくさんここで、会えた

一か月ここにいたら
きっと離れることがつらくなる
だから、
私はーーーーーー



「舞里、お前は俺らの仲間だ」



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