所長による小動物系女子の捕獲計画
考え事をしてる間にグラス一杯飲んでしまった私に、ご機嫌染谷さんがもう一度注いでくれる。
顔はすぐ赤くなるけど、お酒自体は弱い方じゃない。でも今日は仕事の会食で、友達と飲んでるんじゃない。特に私はリミットを過ぎると急に眠くなるクセがあるから気をつけないと、多和田さんに迷惑をかけちゃう。
「あの、で、プリッカー賞がどうしたんですか?」
「あ、そうそう、プリッカー賞ね。これ、世界的権威のある賞でさ、歴代受賞者は全員、実績のあるじいさんなの。」
「なるほど」
「なのに、だよ。この多和田大先生は去年、ノミネートされたわけ。この凄さ、分かる?」
って事は、多和田さんはただの有名建築家じゃなくて、世界的に認められた有名な建築家ってことなんだ。
「獲ったわけじゃない。ただのノミネートだよ」
感心している私の横で、ちょっと面映ゆそうな顔の多和田さんが口をはさむ。
「なーに言ってんだよ!その年でノミネートされるって、どんだけ奇跡的だと思ってんだ」
顔はすぐ赤くなるけど、お酒自体は弱い方じゃない。でも今日は仕事の会食で、友達と飲んでるんじゃない。特に私はリミットを過ぎると急に眠くなるクセがあるから気をつけないと、多和田さんに迷惑をかけちゃう。
「あの、で、プリッカー賞がどうしたんですか?」
「あ、そうそう、プリッカー賞ね。これ、世界的権威のある賞でさ、歴代受賞者は全員、実績のあるじいさんなの。」
「なるほど」
「なのに、だよ。この多和田大先生は去年、ノミネートされたわけ。この凄さ、分かる?」
って事は、多和田さんはただの有名建築家じゃなくて、世界的に認められた有名な建築家ってことなんだ。
「獲ったわけじゃない。ただのノミネートだよ」
感心している私の横で、ちょっと面映ゆそうな顔の多和田さんが口をはさむ。
「なーに言ってんだよ!その年でノミネートされるって、どんだけ奇跡的だと思ってんだ」