所長による小動物系女子の捕獲計画
多和田建築事務所の所長、多和田大翔さんは昨年事務所を開設したばかりの若手の建築士さんだ。確か年齢は32歳。仕事を始めて10年に満たないのに独立して成功しているのは、業界的にかなり凄い事だそうな。
前職は異業種、個人的にも建築に全く興味がない私にはさっぱり分からないけど。
ただ、確かに才能のある人なんだとは思う。
就職してまだ1年だけど、大手ホテルの新店舗の設計も担当しているし、海外の大きなコンペでも最終選考には残って結果待ちなのが一件。事務兼秘書の私以外に二人のアシスタントを雇って、それでも毎日依頼に追われている。
185センチくらいの長身と男性にしては細い身体はひょろりって感じ。飄々とした雰囲気は男性ぽくなくて、仕事しやすい。だってこんな小さな、少人数の事務所だ。やたら男っぽいとか、変に色気のある上司なんて、仕事しづらいだけだ。
ただ芸術家なのか、たまに思考が理解不能なのが困るけど。
「リス、とか?」
どうやら、まだ小動物から思考は離れないらしい。小さく息を吐いて声をかける。
「多和田さん、コーヒー入れましょうか?」
「うん、ありがとう」
前職は異業種、個人的にも建築に全く興味がない私にはさっぱり分からないけど。
ただ、確かに才能のある人なんだとは思う。
就職してまだ1年だけど、大手ホテルの新店舗の設計も担当しているし、海外の大きなコンペでも最終選考には残って結果待ちなのが一件。事務兼秘書の私以外に二人のアシスタントを雇って、それでも毎日依頼に追われている。
185センチくらいの長身と男性にしては細い身体はひょろりって感じ。飄々とした雰囲気は男性ぽくなくて、仕事しやすい。だってこんな小さな、少人数の事務所だ。やたら男っぽいとか、変に色気のある上司なんて、仕事しづらいだけだ。
ただ芸術家なのか、たまに思考が理解不能なのが困るけど。
「リス、とか?」
どうやら、まだ小動物から思考は離れないらしい。小さく息を吐いて声をかける。
「多和田さん、コーヒー入れましょうか?」
「うん、ありがとう」