Memory Puzzle
「いえ。とにかく早く行きましょう。」
私は急いでホテルの中へ入った。
私は控室に入り、早速着替えたりメイクしてもらったり、挨拶に行ったり…。とにかく着いてからはドタバタとした。そして休む暇もなく舞台裏に行く。
「おつかれ〜!鈴音!どう?緊張してる?」
その時話しかけてきたのは愛美だった。
「うん。してるよ〜。もうドキドキが止まらないッ。」
「やっぱりね。そうだと思って、コレどうぞ!」
愛美に手渡されたのはコーンスープだった。オーディションの時がキッカケで、私が緊張している時にいつも手渡してくれる様になった。私としては、とても嬉しい。
「いつもありがとう!これがあるとほんとに落ち着く!」
私は、缶の蓋を開け一口飲んだ。温かい気持ちになっていく。私はアッという間に飲み終え、近くのゴミ箱に捨てた。
「そろそろ呼ばれるね。」
「うん。」
舞台上では、有名なアナウンサーが丁寧に司会をしている。もうすでに、男性の部が終わっていた。
< 185 / 202 >

この作品をシェア

pagetop