はたらかなくても、はたらいても君が好き
私は1階に着くと、会社内にあるコンビニに駆け込み、小さい紙パックの牛乳を買い、13階に向かう。
階段…ではなく、エレベーターで。
私がエレベーターの前に立つと、すぐに降りて来たんだ。
まぁ、すぐに来なくても階段でのぼらなかったけどね。
時間かかるし。
一番の理由は…きついからなんだけど…。
チーン。
13階に着くと、私は走って給湯室に向かった。
紙パックごとそのまま増月社長に出すわけにはいかないもの。
入れるコップは一番キレイなものを選ばなきゃ…。
……うん。これにしよう!
私は透明のガラスのコップを選ぶと、それに買ってきた牛乳を注いだ。
そして、そのコップをお盆の上に乗せると、私はそれを持って、第3会議室へと急いだ。
第3会議室に着き、扉をそーっと開けると、静かに中に入った。
すると、増月社長の少し後ろに立っていた黒井秘書と目が会う。
ニコッ。
怖いよぉ…。
来るの…遅かったかなぁ…。
これでも早く帰って来たと思うんだけどなぁ…。
私は増月社長の席まで行くと
「増月社長…どうぞ…」
小声でそう言いながら、牛乳が入ったガラスのコップをテーブルの上に置いた。
「ありがとう…」
増月社長が小声でそう言うと、私を見た。
「次のページをご覧下さい…」
目が合ってしまった…。
増月社長…。本当に顔濃い…えっ?
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