君ノいない世界 【完】
「やったぁぁぁぁぁあ!」

「すごすっごい!」

「なんで三重弁?」

「いや、滋賀弁じゃね?」

目の前にはキラキラ光るものあり。
言わずもがな、花火である。
結局、来てしまった。



二人の他にも数人サッカー部の奴らが夜のプールに集合していた。

学校のプールは夜でも水が張っているため、花火に最適だとタスクが選んだらしい。
流石だ。
その意見には賛成はするけど。

「ほら、リオもやるぞ!水は腐るほどある」

タスクは花火にも勝る輝く笑顔で誘ってくる。
その言葉には反対する。

「ありがと、見てるのも楽しいよ」

軽くあしらうと、タスクは諦めて、寝ないようになと僕から離れていった。
それを聞いてか聞かぬか、サッカー部マネージャーとミクがそろりそろりと僕の前を通過した。
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