短編:内緒のはずの片想い
「ん、ふぁ……」

 時計を見ればまだ四時前だ。まだ眠いのに……。目元に手を持っていけば、やっぱり濡れている。毎晩泣いたまま寝てしまっているからだ。そのせいか眠りも浅い。

 きっとまだ眠っているお兄ちゃんを起こさないようにゆっくりと階段を降りる。母と父はいない。揃って仕事に出掛けている。

 休みの日だと分かっているのに、やることもない。どうしよう……。

「愛、早起きだね」

「ぴゃっ!」
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