職場恋愛
『逢坂は今すぐ事務所に来い』


店長代理の不機嫌な声も聞き慣れた。
また何かに怒ってるんだろうか。


嫌だな、と思いながら事務所に向かう。




「失礼します」


ノックして入ると防犯カメラの映像をいじる店長代理が見えた。


あーあ。くっちゃべってるの見てたってやつね。
そりゃそうか。


「今日は安井もいないけど、お前がいなくてもあいつらは余裕そうだな」


土曜日の朝。
今はまだ混んでないけど、これからすごい混むことは分かってるはずなのに。


てか、なんでリーダーのくせに土曜日休みなんだよ。




ドンと渡された書類の山。
売上票っぽい。


「月ごと、曜日ごと、時間ごとにまとめろ。本社に出すやつだから手は抜くなよ」


今年に入ってからの7ヶ月分の売上が1日1枚で書かれている書類らしく、気が遠くなるような作業を命じられた。


「呼ばれても行くなよ。あ、いらねーか」


インカムを指差しながら言ったかと思うと、近付いてきて機械を引っ張られた。

イヤホンが耳に付いてるから痛い、とか分かんないのかな。


「俺は売り場に行くが、電話が鳴ったら出るように」


店長代理の仕事を丸投げされて事務所に1人残されてしまった。
何もやり方教えてくれなかったけど、自己流でいいのか?
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