職場恋愛
携帯の売り場が段々忙しくなってきて、私1人で充電器を担当していたら…。
「あら?…あなたこっちも担当してるの?」
いつの日か、私の態度が気に入らないと航に文句を垂れていたおばさんがとても嫌な顔で声をかけてきた。
「あ、異動になって…」
怒らせるわけにはいかないとなるべく低姿勢で受け答えをする。
「そりゃそうよね、あなたあっち向いてないと思うわ。かと言って、携帯売り場が合ってるかは分からないけど」
嫌味を聞いてる暇はないんだけどな。
「今日はどうされたんですか?」
「断線しない充電器がほしいの」
断線しにくいものならあるけど。
それを分かってるんろうか。
「それだったら、これが1番断線しにくくなってます」
コードが太いものを見せて勧める。
「断線しないの?」
だから。
「断線しないものはないです。これはこの中で1番断線しにくい作りになってますので、そう簡単には断線しません」
「断線しないものがほしいって言ってるんだから無いなら無いって言いなさいよ!!!頭悪いわね!」
あくまでしにくいだけだということを伝えると何故か激昂したおばさん。
いや、なんで?
断線しないものなんてこの世に無いと思いますけど。
「これだから新人はダメなのよ!」
「お客様、どうかされましたか?」
「あら!山野さん!いやね〜この人がトンチンカンな接客をするの。どうにかしてくれない?」
割と近くにいた山野さんが助けに来てくれたけど、、知り合いなの?
「すみません。何をお探しですか?」
「断線しにくい充電器がほしいの」
え?
「そしたら、これですかね。長さも2メートルありますしコードも太くなってますので、強く引っ張ったり接続したまま無理に曲げなければ長く使えます。
それと、最近入荷した新商品で、このかわいい動物を接続部分にくっつければ、尚良しです」
何気に山野さんの接客を近くで見るのは初めてだったりする。
あの気の強さはどこへやら。
「ありがと〜う。じゃあこの2つ買って行くわね。やっぱりリーダーと新人じゃ雲泥の差ね。山野さんがいてくれてよかったわ。ついでに家電も買いたいんだけど、今日もあの感じ悪いリーダーいるのかしら…」
さらっと嫌味をぶち込まれてイライラする。
「家電のシフトはちょっと分からないので…確認しましょうか?」
感じ悪いリーダーって安井さんのことかな。
航…なわけないし。
「うんお願い。家電にいる人たちってなんか怖くって」
50過ぎのおばさんがかわい子ぶったって何にも可愛くないですから。
「携帯の山野です。今日安井さん出勤ですか?」
山野さんは広範囲に届く方のボタンを押さえながら喋る。
真横にいるからインカムと直接と2重に聞こえてなんか面白い。
てか、やっぱり安井さんか。
『ガザ…安井さんは休みです。逢坂も売り場にいないのでどちらかというと助けてほしいくらいです』
応答したのは多分島田さん。
航もいないって?
「了解。後で人を回します。
お客様、今日は家電のリーダーいないみたいです」
「あらほんと!嬉しいわ。ちなみに、山野さんオススメのスタッフは誰かしら?」
安井さんがいないと聞いてパアッと明るくなったおばさんの顔。
感じ悪いなぁ。
「オススメスタッフですか?あんまり大きな声では言えないですけど、入社2年目の島田っていうのがいるんですけどね、彼は面白い接客をしますよ。声をかけても損はないと思います」
まるでオネエみたいに手を口に寄せてゴニョゴニョと言うと、おばさんは指でグッドを作ってエスカレーターに向かった。
めっちゃ仲良くない!?
「ゆーちゃん、顔に出さないようにしてね」
おばさんが見えなくなって第一に言われたのがそれなんだけど、、。
「…ごめんなさ……」
え。
チラッと山野さんを見ながら謝ると、今まで向けられたことのない冷たい視線がそこにはあって。
誰、これ。
冷たく見下ろされて思わず体が硬直した。
「あの人、一応この店のお得意様なんだよ。ちょっと嫌なこと言われたくらいで態度に出すのやめてね」
「…あ、はい…すみません…」
……リーダーの顔だ。
口調こそ厳しくないものの、目付きや態度、声音はいつもの山野さんじゃない。
むしろ睨まれてるんじゃない?ってくらい怖いんですけど。
「森ちゃんインカム取れる?」
再び2重に聞こえた山野さんの声はいつも通りの山野さんで、何が起こったのか分からなくなる。
私は今、怒られたの?
『森で〜す』
「ごめんね、今お手隙?」
太っていて携帯の隠れゆるキャラである森さん(♂)を呼んだ山野さん。
『在庫確認がもう少しで終わりま〜す』
ゆるゆるな感じで答える森さんはやっぱりゆるキャラだ。
「終わったらでいいから家電行ける?」
『了解で〜す。よっこらせ、ふぅ、あ』
インカムのボタンを押したままよっこらせを言ってしまったらしく、慌てて切ったのが分かった。
森さん、可愛い。
「なるべく笑顔でお願いしますよ」
「は、はい」
森さんに癒されてると再び冷たい視線が降りて来て硬直する。
怒っ…てる?
怒ってるんだとしたら、家電の人とはまた違う怒り方…ていうか、なんだろう。
あれは怒ってるのかな?
どちらかというと……。
嫌われてるのかなって一瞬思ったくらい冷たかった。
「あら?…あなたこっちも担当してるの?」
いつの日か、私の態度が気に入らないと航に文句を垂れていたおばさんがとても嫌な顔で声をかけてきた。
「あ、異動になって…」
怒らせるわけにはいかないとなるべく低姿勢で受け答えをする。
「そりゃそうよね、あなたあっち向いてないと思うわ。かと言って、携帯売り場が合ってるかは分からないけど」
嫌味を聞いてる暇はないんだけどな。
「今日はどうされたんですか?」
「断線しない充電器がほしいの」
断線しにくいものならあるけど。
それを分かってるんろうか。
「それだったら、これが1番断線しにくくなってます」
コードが太いものを見せて勧める。
「断線しないの?」
だから。
「断線しないものはないです。これはこの中で1番断線しにくい作りになってますので、そう簡単には断線しません」
「断線しないものがほしいって言ってるんだから無いなら無いって言いなさいよ!!!頭悪いわね!」
あくまでしにくいだけだということを伝えると何故か激昂したおばさん。
いや、なんで?
断線しないものなんてこの世に無いと思いますけど。
「これだから新人はダメなのよ!」
「お客様、どうかされましたか?」
「あら!山野さん!いやね〜この人がトンチンカンな接客をするの。どうにかしてくれない?」
割と近くにいた山野さんが助けに来てくれたけど、、知り合いなの?
「すみません。何をお探しですか?」
「断線しにくい充電器がほしいの」
え?
「そしたら、これですかね。長さも2メートルありますしコードも太くなってますので、強く引っ張ったり接続したまま無理に曲げなければ長く使えます。
それと、最近入荷した新商品で、このかわいい動物を接続部分にくっつければ、尚良しです」
何気に山野さんの接客を近くで見るのは初めてだったりする。
あの気の強さはどこへやら。
「ありがと〜う。じゃあこの2つ買って行くわね。やっぱりリーダーと新人じゃ雲泥の差ね。山野さんがいてくれてよかったわ。ついでに家電も買いたいんだけど、今日もあの感じ悪いリーダーいるのかしら…」
さらっと嫌味をぶち込まれてイライラする。
「家電のシフトはちょっと分からないので…確認しましょうか?」
感じ悪いリーダーって安井さんのことかな。
航…なわけないし。
「うんお願い。家電にいる人たちってなんか怖くって」
50過ぎのおばさんがかわい子ぶったって何にも可愛くないですから。
「携帯の山野です。今日安井さん出勤ですか?」
山野さんは広範囲に届く方のボタンを押さえながら喋る。
真横にいるからインカムと直接と2重に聞こえてなんか面白い。
てか、やっぱり安井さんか。
『ガザ…安井さんは休みです。逢坂も売り場にいないのでどちらかというと助けてほしいくらいです』
応答したのは多分島田さん。
航もいないって?
「了解。後で人を回します。
お客様、今日は家電のリーダーいないみたいです」
「あらほんと!嬉しいわ。ちなみに、山野さんオススメのスタッフは誰かしら?」
安井さんがいないと聞いてパアッと明るくなったおばさんの顔。
感じ悪いなぁ。
「オススメスタッフですか?あんまり大きな声では言えないですけど、入社2年目の島田っていうのがいるんですけどね、彼は面白い接客をしますよ。声をかけても損はないと思います」
まるでオネエみたいに手を口に寄せてゴニョゴニョと言うと、おばさんは指でグッドを作ってエスカレーターに向かった。
めっちゃ仲良くない!?
「ゆーちゃん、顔に出さないようにしてね」
おばさんが見えなくなって第一に言われたのがそれなんだけど、、。
「…ごめんなさ……」
え。
チラッと山野さんを見ながら謝ると、今まで向けられたことのない冷たい視線がそこにはあって。
誰、これ。
冷たく見下ろされて思わず体が硬直した。
「あの人、一応この店のお得意様なんだよ。ちょっと嫌なこと言われたくらいで態度に出すのやめてね」
「…あ、はい…すみません…」
……リーダーの顔だ。
口調こそ厳しくないものの、目付きや態度、声音はいつもの山野さんじゃない。
むしろ睨まれてるんじゃない?ってくらい怖いんですけど。
「森ちゃんインカム取れる?」
再び2重に聞こえた山野さんの声はいつも通りの山野さんで、何が起こったのか分からなくなる。
私は今、怒られたの?
『森で〜す』
「ごめんね、今お手隙?」
太っていて携帯の隠れゆるキャラである森さん(♂)を呼んだ山野さん。
『在庫確認がもう少しで終わりま〜す』
ゆるゆるな感じで答える森さんはやっぱりゆるキャラだ。
「終わったらでいいから家電行ける?」
『了解で〜す。よっこらせ、ふぅ、あ』
インカムのボタンを押したままよっこらせを言ってしまったらしく、慌てて切ったのが分かった。
森さん、可愛い。
「なるべく笑顔でお願いしますよ」
「は、はい」
森さんに癒されてると再び冷たい視線が降りて来て硬直する。
怒っ…てる?
怒ってるんだとしたら、家電の人とはまた違う怒り方…ていうか、なんだろう。
あれは怒ってるのかな?
どちらかというと……。
嫌われてるのかなって一瞬思ったくらい冷たかった。