職場恋愛
side 航


なかなか泣き止まない結を宥めていたらインターホンが鳴った。


「山野さんたちかも。ちょっと待ってて」



結に声をかけてから玄関口へ行くと山野さんと島田がいた。


「こうちゃん、俺ら帰るからあと楽しんで」


「帰るんですか?」


「店の奴らがうるさいから黙らせてくる。つり目とあいつは残るから。あと頼んだぞ」


「はい…。いや、でも俺も行った方がよくないですか?…島田も会社行くの?」



「お?おう。そのつもり。まーそんな顔すんなって」

「そうそう。こうちゃんはこの後働いてくれればいいから」


「でも…」


「それより逢坂、あれ使えよな、アイマスク。昨日使ってなかっただろ」


あぁ、忘れてた。


「ごめん、家で使う」


「じゃ、そゆことで。せっかくの休暇中に嫌な気持ちにさせてごめんな。
ゆーちゃんにも謝っといて」


いやいや、山野さん何も悪ないのに。
むしろ被害者なのに。


「なんの役にも立たなくてすみません」


「いーのいーの。そーゆーのなし」

「楽しんでなー」




ガチャンと閉まったドアの前で数秒間立ち尽くした。

大丈夫かな…。
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