ヘップバーンに捧ぐ
「お先に、失礼します。」

今日は、
概ね1日中書類作成に終われた。

特に急ぎの仕事もないが、
今週の金曜日は
プレミアムフライデーなので、
余り仕事を、
次の週に持ち越したく無いので
今日は、定時を2時間程過ぎた
19時過ぎに仕事を終えた。

今から、帰宅ラッシュの
地下鉄に飛び乗らなければなら無い。
その後、ご飯なんて作る余裕もない。
このうだるような暑さの中、
食欲なんて、消え失せた。
お風呂浸かって、
今日はもう寝ようと思ったそんな時、
呼ばれた。

『さーくーらーちゃん!
今から帰る?
それじゃぁさ、今から飯に行こう!
ねっ、ねっ!』

「どうしてです?
私は、用事がありますので、
失礼します。」

『用事って、デートじゃないよね?』

「何とでも、ご想像下さい。
失礼し『嘘だね!帰って、風呂入って寝ようとしか、考えてないでしょ?』

この人、最後まで私に喋らさないよね…
しかも、エスパーか!

『無言は、肯定ととらえるよ。
そんなに、見つめないで、
俺、心臓爆死しそうだから!』

「そのまま、爆ぜて死ね」
心の声、が出てしまった。

『酷いなー。
しかも、今絶賛夏バテだろ?
何も食わずに寝ると
治るもんも、治んねぇよ。
滋養に良いもん食って、
風呂入って、ひたすら寝るんだ。』

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