【短】sand castles
ガラガラ。
はやる気持ちを押さえ込んで、控え目に開くドア。
その行為は、何度しても緊張する。
だって…好きな人がいるって分かっていて、自分からその場所に行くなんて…例え自分で決めた事だとしても、誰だってドキドキするでしょう?
だから、あたしは、一年の教室から走り込んで乱れてしまった息を整えながら、いつものようにドアを開いたんだ。
「こんにちは!けんちゃん先パイ!」
「あぁ…由梨加ちゃん、こんにちは」
ふんわりと、笑ってあたしの事を迎え入れてくれる先パイに、キュンッとなりながらニヤけそうな顔を引き締めると、あたしは先パイの座っている席の隣に座った。
もう、隣にいられるだけで幸せで仕方がない。
こうして、ほんの少し距離を縮められるだけで幸せ。
だったはず、だった。
はやる気持ちを押さえ込んで、控え目に開くドア。
その行為は、何度しても緊張する。
だって…好きな人がいるって分かっていて、自分からその場所に行くなんて…例え自分で決めた事だとしても、誰だってドキドキするでしょう?
だから、あたしは、一年の教室から走り込んで乱れてしまった息を整えながら、いつものようにドアを開いたんだ。
「こんにちは!けんちゃん先パイ!」
「あぁ…由梨加ちゃん、こんにちは」
ふんわりと、笑ってあたしの事を迎え入れてくれる先パイに、キュンッとなりながらニヤけそうな顔を引き締めると、あたしは先パイの座っている席の隣に座った。
もう、隣にいられるだけで幸せで仕方がない。
こうして、ほんの少し距離を縮められるだけで幸せ。
だったはず、だった。