あなたと私の関係



「事務所っていうか、私ただの見学なので…」



「あ、本当じゃん。普通に可愛いからてっきり新しい子かと思った」




この人、チャラい…。




私の首に下げられた入館証を見て一瞬目を丸くしたかと思えば、再びにこっと愛想よく微笑みかけられ、どういう顔をしていたらいいか分からなくなってしまう。




「見学って、誰かの身内?どこの子?」




「えっと、あの」




「歳は?多分同じくらいだよね?ていうか、俺のこと知ってる?」




いつの間にか睦月さんとすり変わっていたってだけでもびっくりしたのに、矢継ぎ早に質問され、返事をする隙さえ与えてもらえない。




相変わらず手首はホールドされたままだし、どうしたことやら…。





もう睦月さん、勝手に置いていかないでよ…!




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