あなたのことは絶対に好きになれない!
何、どういうこと?
私そんなこと一言も聞いてない……。


「それ、早坂さんが言っていたんですか?」

そう聞くと、吉山さんは楽しそうに「うん」と首を縦に振る。


「〝朝ちゃんと〟とは聞いてないけど、何となくこの後の予定を聞いたら、〝デートです〟って言ってたから、間違いないわよね」


デート……?


何、それ。
オウスケくんは、私のことが好きって言ってくれてたのに。私たち、一応付き合ってるはずなのに。


……私、勝手かな? 少し前までは、彼に強引に恋人関係にされたことがすごく嫌だったのに、今はその関係にすがりたいと思ってる。


やっぱり、オウスケくんは朝比奈さんに惹かれてるんだ……。
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