キミと初恋。
「なぁ、今日は大丈夫だったか?」


私の隣のベッドに無断で横になりながらなんの話だ。

私は目だけで辺りを見渡してみたけど、どうやら保健室の先生は不在みたい。


「厄介なやつらに絡まれたりしなかったのかよ」

「厄介……うーん、特にはなかったですかね」


厄介というほどのものは何もなかった。

クラスメイトに質問責めにされたけど、りょうちんのおかげでなんとかなったし。

……正直、なんとかなったと言っていいのかも微妙だけど。

あとは遠くから色々言われてるだけで、直接的な害はないし。


「そっか、それならいいけど。なんかあれば連絡して来いよ」


そう言って先輩はシーツにくるまった。

前までは考えられなかったけど、今私のケータイの中には先輩の連絡先が入ってる。

私はポケットに入っているケータイを取り出し、文字を打っていく。


「送信」


私もシーツにくるまりながら小声でそう言った。

すると目と鼻の先、隣のベッドからほのかにバイブレーションの振動が聞こえた。


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