恋に涙を花にはキスを【コミカライズ連載中】
「紗世ちゃん、可愛いし。絶対言い寄られるのわかってんだよなー」
「私そんなモテないよ?」
モテても最初だけで、彼氏だってさーっと離れていくし?
つまり見た目しか見てもらえなかったんだろうな、ということは理解できる。
セックスしないと離れていくなんて、つまりそういうことだし。
だから、私はきっと、本当に好きだと思ってもらえたことがない。
でも、いざ、自分がじゃあ相手を本当に好きだったかと聞かれるとわからない。
一緒にいれば楽しい、嬉しい。
それだけなら、友達でもいる。
でも私なりに、友達とは違って「好き」なのだと思ったから、ちゃんとその気持ちを育もうと思って、いつも決断してる。
京介くんは、どうなんだろう?
頬に触れる部分が、指から手のひらへと大きくなる。
急に変わった京介くんの雰囲気に、心臓が鳴った。
「嘘。すげーモテるよ。俺は紗世ちゃんに夢中だし」
「私も京介くん、好きだよ」
傾げた彼の顔が、近づいて唇が触れた。
軽く啄んで、それを何度か繰り返してからやんわりと舌が入り込んでくる。
やわらかくて優しいキスは、ちょっとほっとする。
だけど今日は、いつもと違ってそれだけじゃすまなくて。
徐々に深く、いつもより激しく舌を絡め取られ吸い付かれる。
その豹変に、身体が強張った。
「んっ、……京介くん?」
「俺、そろそろお試しから昇格したいんだけど」
一瞬離れた唇が、角度を変えてまた合わせられる。
「んぅ、ぁ」
キスの合間に感じる彼の吐息が、いつもより熱い。
首の後ろを抑えられ、もっと深くと彼の舌が入り込む。
これ以上、このキスに身をゆだねれば、多分この先が待っている。
さすがの私にも、それくらいのことはわかった。
なんで急に。
彼の急な豹変の理由を考えると、このまま受け入れた方が良いのかと、少し考えた。