だからそれは、愛じゃない。
朱里の事を一番知ってるのは俺なんだ。
コイツが俺から離れるなんて、ましてや誰かのモノになるなんて………そんなの考えたくもなかった。
「朱里、アイツと別れろ! 今すぐにだ! アイツ絶対遊んでるぞ!」
決して面白がって邪魔してるワケじゃない。
だって、こんな簡単に付き合うだなんて………そんなの、どう考えてもおかしいだろ。
「別れるワケないでしょ! 鶴橋くんの事をそんな風に言わないで! 私の好きな人なんだから!」
当然、"俺の言葉"なんて聞いていない。
今の朱里は当然だけど、鶴田しか目に入っていない。
なんでだよ………
俺がずっと近くにいたのに。
なんで俺じゃダメなんだよ………
――俺が、朱里を諦めなきゃいけないんだろうか。
『どうしたら………』そんな事を考えてると、一つ下の部活の後輩、良太(リョウタ)からLINEがきていた。
『和谷くん勉強教えて』
……そうだ。良太受験生だった。
そんな事をボンヤリ考えながら『明日俺ん家きて』と、返事を返す。