コバルトブルーの誘惑
嶺緒と私は抱き合ったまま朝までぐっすり眠り、

私が身動きすると、嶺緒も起き出して、

また、優しく交わってからベッドの上でじゃれあって笑いあった。

「舞が好き」と何度も耳元で囁く嶺緒の髪を梳いて、瞼にくちづける。


「今日は仕事をしない」と嶺緒はくつろいだ様子を見せ、

のんびりルームサービスで食事をしてから、

一緒に食品の買い出しに出かけた。

冷蔵庫には飲み物しか入っていなくて、

嶺緒はキッチンも使ったことはないらしかった。


「舞、もう、一緒に暮らすよね。」と手を繋いで歩きながら私の瞳を覗く。

「そうね。嶺緒を放って置けないし…」と笑うと、

「うーん。その理由は納得できないなあ…」と不本意そうに顔をしかめる。


「嶺緒を愛してるから一緒にいたい」と私が立ち止まって嶺緒のブルーの瞳を見上げると、


「舞、愛してる。」と私を深く抱きしめ、耳元で囁いた。







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