二人だけの秘密
第二章 募る想い



『4月25日《金》午前8時43分』




ーーーーーー会議室ーーーーーー。

二週間の謹慎処分を終えた僕は、朝から担任の佐藤先生と教頭先生に会議室に呼ばれていた。

「反省文は、書いてきましたか?」

「はい」

教頭先生がそう質問してきたので、僕は二人の先生の前に書いてきた数枚の反省文を差し出した。

「………」

教頭先生が書いてきた僕の数枚の反省文を受け取り、それに目を通す。ペラペラと反省文をめくった後、「いいでしょ」と、教頭先生は言った。パイプ椅子から立ち上がり、会議室から出て行く。

「栗原君、次は同じことをしないように」

そう言って佐藤先生も、会議室から出た。
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