タイトル未決定

久しぶりの母国

あの日...希とすずが喧嘩してから早2週間



漸くクセルクセスに帰る日が来た



本当は来て欲しくなかった...それが私の本音



でもそれは、わたしのかえりを心待ちにしてくれている家族達にもロイさん達にも帰るのを楽しみにしているすずにも申し訳がない



だから心の中でしか言えないけど本音を言うと帰りたくなんてない



兄の三回忌だから仕方が無いのもわかってる



だけど、私は、いくら祖国だとしても自分が強姦された場所になんて戻りたくない




今だって怖い



まだ空港で日本からは出ていないと言うのに...それでも怖い



帰ったらあの人たちに再会しそうで、また同じ目に遭ってしまいそうで...




だけどあの事件だって元はと言えば自分が原因




私がちゃんと気をつけていれば...



私がきちんとロイさんの言うことに従い車で送迎してもらっていればあんなことにはならなかった




だから自分の責任



自業自得




そんなことはわかっている



逃げてロイさんに心配をかけるのも良くないことだってわかっている



だけど、それでも弱っちい私は自分の保護しかできない



それをすることによって周りがどう思うかなんて考えもしなかった
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