ワケあって本日より、住み込みで花嫁修業することになりました。
「そんなの、愛情の裏返しだっていい加減気づけよ、バカ」

「――……え」

愛情の裏返し……?

彼を凝視すると、途端に一弥くんの顔を赤くなりそっぽ向いた。

「見るなよ」

「ごっ、ごめん」


思わず謝り視線を逸らしちゃったものの……。再びチラッと一弥くんを見ると、やっぱり恥ずかしそうに手で顔を隠していた。

信じられない、一弥くんが照れている。

いつも私の前では機嫌が悪そうで、話しかけるなオーラを出していて。だからこんな一弥くんを見るのは初めて。

「とりあえず、どこか店入っていい? ……すみれに会いたくて一時帰国してきたんだから」

「あ……うん」

意味深な言葉にドキッとしつつ返事をすると、一弥くんは周囲を見回した後、近くにあったファミレスを指差した。

「あそこでいいや。騒がしくて話しやすそう。行こう」

「あっ……ちょっとあの、手を……っ!」

なぜか手は繋がれたままファミレスへと向かった。
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