゚*.。.あの虹に願いを .。.*゚
「……へえ……」

すごく素敵だなと思う反面、チクンと小さく胸が痛んだ。

「じゃあキリのいいところまで仕上げたらソッコー行こ!で、七曲りにあるお店でアイス食べながら虹を待とう」

「おっけ!出たらいいなあ、虹!」

「出そうだよ、今日は。見てよあの入道雲。ザーッと夕立が来たら絶対出る!夏希も一緒に行こう!」


七曲りの海に出る虹に願い事……


うん、と二人に頷くと、私はきごちなく笑った。


゚*.。.*゚*.


「こ、こんなに急だったっけ?七曲りって……」

花菜がヨロヨロと自転車をこぎながら情けない声を出した。

「傾斜は変わらないわよ。あまり車道に出ないでよ、危ないから。夏希、大丈夫?!」

先頭の理沙がすぐ後ろの花菜を少しだけ振り返ると、一番後ろで立ちこぎをしていた私にも声をかけた。

「うん、平気。それより綺麗!」

たちまち、花菜が元気な声を出した。

「でしょ?!七曲りから見る海は本当に最高!風も気持ちいい!」
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