君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
「その言葉を聞いた後、感動で夜も寝れなかったよ!ばあちゃんも、スギモトさんに凄く感謝してた。
だから俺、決めたんだ。確かに、勉強は難しいかもしれねーけど。
スギモトさんみたいに、誰かの心まで安心させてあげられるような配電の技術者になりたいって。
だから、R大学の工学部志望。スギモトさんがそこの卒業生だから」
「スギモトさんみたいに、か………」
(何か………、何かその言葉から得られそうだ)
キラキラと輝いた目で、"スギモトさん"のことを話す遼馬を見、和泉は何とかその答えを得ようと考え抜く。
「ーーーそう!俺の憧れだからな!」
「………!」
そして、次にそう言い放った遼馬の言葉を聞いて………和泉はピンときた。
(そうだ。………俺の憧れはーーー)