君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

それは、和泉が自身に必死に言い聞かせていることでもあった。

しかしーーー 

「瀬名君………」

その答えを聞けばどこか、寂しげに目を伏せた優葉。

(だから、なんて顔すんの………)

和泉はそんな様子の優葉を見て、どう接したら良いのか一瞬分からなくなった。 

(………ダメだ。 変に期待をするな。 それに、今大事なのは違うことだ)

そう思った和泉は頭を必死に切り替えた。

「………っ、あのさ、先生」

「?」

「その……….ずっと、聞きたかったんだけど。 篠村 晴夏とは、あれから話をした?」

「………晴夏………?」

その名前を呟いた優葉の顔が曇る。 

優葉にとっては、聞きたくない名前かもしれない。 しかし、優葉が心から笑うようになるには避けては通れない道だとも和泉は思っていた。

「………うん。 やっぱり、先生には悪いけど俺は篠村が一番気になってる。 報道が出る前に、先生とアイツの関係を言ってきたのが引っかかる。 

だから………もし先生も同じ気持ちなら俺も手伝いたいと思ってる」






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