君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
「………俺の本当の気持ちを?」
「ああ、そうだ。お前の後悔は結局………優葉さんに自分の本当の気持ちを伝えられなかったまま、傷付けたことにある。だから、彼女に伝えることで、心が晴れるんじゃないかと思った」
怜の直球過ぎる提案に、李人は驚きを隠せなかった。
それは李人には思いもよらぬことだった。だがーーー
「………優葉に気持ちを伝えてしまったら、もう後戻りはできない。 せっかく俳優としてここまで登ってきたのに、それさえも捨ててしまいそうなほど………優葉の元に行きたくなる。 そして、何より………」
何よりーーー
「優葉はもう………瀬名 和泉を選んでいる」
先ほど見た優葉と和泉の仲睦まじい光景を思い出し、李人の胸は酷く痛む。
そして、痛むと同時にこうと思った。
(優葉の隣にずっといたのは………あの可愛らしい笑顔を向けられていたのは、俺だけだったはずなのにーーー)