君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
優葉の心情をよそに斉木は話を続けた。
「けれど、李人と優葉さんのことが週刊文花に撮られ、あなたが倒れたと知った李人は………優葉さんとの別れを決意した。
SNSも発達している今、全ての誹謗中傷から優葉さんを守れるはずがないという私の言葉も決定打になった。
あなたと別れた日からです………。李人が、自分のキャパを超えるような仕事を入れだしたのは。
ただ………演技には磨きがかかり更に仕事が入るようになった。
しかし、俳優として役に入っている時以外の李人はまるで人形のようだった。
どこかうわの空ではあったが、いつも何かに責め立てられ傷付いたような表情をしていた。
時には人を傷つけるようなことも言っていた………。それは大抵李人に言い寄ってた女性達にでしたが………」
「………そんな………」
優葉は、絶句しそれ以上何も言葉を紡ぎ出せなかった。
胸が痛いーーー。
とても、胸が痛い………。
李人は………優葉を守るために、別れを決意していた。
優葉に"いらない"などという残酷な言葉を浴びせたのも、きっと優葉に李人を完全に諦めさせるための嘘ーーー。
「どうして………」
(李人に別れを告げられた時に、私は冷静に考えられなかったの………?こんなにも、倒れるまで、私は李人君を追い詰めてしまった………)