俺様ダーリン!?
「ごめん。
ありがと、今行く!!」

なつみは電話を切りこっちをみて言った。

「拓哉が泣いてるから行くわ。
そういうことだから。
後は二人で考えて。」

そう言ってなつみはあたしたちの所を後にした。


なつみが居なくなってから沈黙が続く。

あたしは話し出した。

『ねぇ…、ひなた。
あたしだけ…何も知らないの?
ねぇ…』

申し訳なさそうな顔をするひなたをみてあたしはその場を離れた。

「ちょ、優花!!」

あたしは思い切り走ったがひなたには勝てない。

いつのまにか掴まえられた腕。

「ごめん…優花。
ずっと言いたかった。
でも傷つく優花を思うと中々言い出せなくて。」


『もういい…
帰りたい…』

溢れ出しそうな涙を必死にこらえあたしは呟く。




そこからひなたの車の中では一言も話さなかった。


喋れなかった。

家についたときも
「優花…
ごめんな…
また…メールするから。」
そう言われてもただうなずくことしか出来なかった。


大人げないかもしれない。

でもあたしには…
隠されてたことが悲しかったんだ…。
< 227 / 358 >

この作品をシェア

pagetop