いつか君を諦めるために


急に声が低くなった瞬の目は、澄んでいて
とても綺麗だった。


口ぶりからふざけた話ではないらしい。



「……あ……うん。良いよ」


体温が上がる。


何だろう、話??


違うと分かってるのに、淡い期待が
風船のように膨らむ。




顔が赤く染まる私に、瞬は手を振ってから
そのまま自分の教室に入ってしまった。



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