ハイバネーション 【完】
『・・はい』


「それから、決めたことは」


先生の言葉が、途中で途絶える。

あたしは涙を拭いて、
先生を見つめた。

 

「1ミリも、疑わなくていい」



ぶわっと一気に涙が溢れでて、
あたしは両手で顔を覆った。


いつか先生があたしに言った、
あのときの、言葉。

先生と一緒に過ごしたときのことを、
つい昨日のことのように
思いだしてしまった。
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