君を探していた遠くの夏
その日、教室に行けずに布団の中にもぐったままの未鈴はあの時の江戸川先生との会話をずっと脳内で再生していた。

でも。
嘘だよね?
浅倉先生?


しばらくして江戸川先生が口を開く。
「お前たちの担当官が亡くなった。
今日。事故で。」

未鈴は目を見開いたまま固まった。

「どういうことでしょう、あの。」

足の震えが止まらない。

何を言ってるの、先生。

「未鈴、落ち着いて、落ち着いてくれ。」

慌てたように江戸川が未鈴の肩を支えた。

その後も江戸川先生は未鈴になにかを話しかけていたが、

未鈴の耳には何も聞こえてはいないようだった。

最後に、絞り出すような声で
「ごめんなさい、浅倉先生。
やっぱり私もイグレルへ行くべきでした。」

それきりペタンと座り込み、
放心したようにしばらくは動かなかった。





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