君の瞳にわたしが映っても(完)

「で、その彼女っちと歩いてたら、元カノが現れて…」

「ちょっと待ったー元カノ?!?」

わたしは声を上げる。

「は?つか、お前チャラすぎ。」

相川までいつの間にか会話に加わっている。

「で!!!」

仁は続ける。

「そしたら、元元カノが現れて…」

「ちょい待ち!なんなのその偶然!」

美希も言う。

「だから…」

「彼女と元カノと元元カノ?」

わたしも言う。

「えっ、やばくない、美希?」

「やばいやばい、こいつやばいわ。」

「俺もやべえと思うわ。」

「ねー!」

「って!!!お前ら、俺の話を聞けーーーー!」

そのサルのような雄叫びにわたしが大爆笑しているところで、担任が入ってきた。

「そこ笑うとこじゃないから!」

サルはどうやらおかんむりのようです。
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