【短編】空っぽのプール
「な〜。でも大山、別に暇だっただろ?」
こやつは本当に…。
相手が私じゃなかったらひっぱたかれてるよ。
「忙しいよ。こんなことしてる時間ない。受験勉強とか宿題とか」
「宿題か〜川に落っことしたわ」
「……」
校舎を出て、プールに向かう。
外はさっき学校に着いた時よりも暑くなってる気がした。
私は眩しい日差しを遮るように、手で顔に影を作る。
「新屋って志望校どこなの?大丈夫?」
「な〜」
微妙な相槌だけ打っただけの新屋は靴のかかとを踏んだまま歩く。