The Guardian Legend


 「瑛姫!したっぱってなんだよ!」

 「本当のことでしょ!」

 二人の言い争いを止めるように輝希が質問を投げ掛ける。

 「あの~私に用があるんですよね?」

 「あっ、そうだった。早速だけどおれたちと一緒に来な。お前に興味があるやつが居てな」

 「蓮也!喋りすぎだぞ!」

 飛翔が蓮也に釘を指す。

 「貴様らは戦争の終結を報告しろ。ここは我一人で終わらす」

 飛翔は黒装束を脱ぎ捨て、姿を見せた。少し長めの黒髪、赤く鋭い目、その赤と同じ色のマントを羽織っている。腰には自分の背丈を超える太刀を身に付け、上下は黒の服に身を包んでいる。

 彼の格好を見るとなぜ彼らが黒の幻影というのか何となくわかる。

 「リーダーやる気マジありじゃん、しゃあねぇけど先帰って報告するからなぁ」

 蓮也と瑛姫の顔を見ることが出来ず、彼らは早々に去ってしまった。

 「待て!」

 玲音が2人の後を追いかけ、濃い霧の中へと消え去った。

 「玲音!深追いするなよ!」

 デュアルが忠告するも、玲音には聞こえたのだろうか。

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