夢をみましょう
智紗桃は、洸輝に廊下の端につれて来られていた。

「お前さっきから俺のことヤダとか言ってるけど俺なんかした?」

「・・・・馬鹿って言った。」

「は?」

「私のこと馬鹿って言ったでしょ!」

「なんだそんなことかよ。」

あまりにあっさりそんなことと言われると怒る気も失せてくる。

「馬鹿じゃないもん・・・。」

プクッと膨らんだ頬に洸輝の手が触れる。

「わかったよ。お前は馬鹿じゃない。」

まっすぐ見つめられて、智紗桃の頬が赤くなる。

心臓がドキドキしているのがわかる。

「阿保だ。」

「んな!?」

そんな、良いムードをコイツはいとも簡単にぶち壊した。

「ま、機嫌直せよ。俺らペアなんだし。じゃ」

洸輝は智紗桃を置いて教室に戻ってしまった。

1人残された智紗桃はというと・・・

「ムカつくムカつくムカつく~!!!」

そう言って顔を真っ赤にしていた。

(私のドキドキかえせー!!!!!)
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