【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。
「彼方……?」
「こんなの、また昔に戻ったみたいで……柚月、俺のことちゃんと見てくれてる?」
「見てるよちゃんと! この前の執事服だってとってもカッコよかったし」
「それは、嬉しい……けど。でもそうじゃなくて……柚月、最近ずっと一人で頑張ってるから」
「そんな、ことっ」
私が頑張らないとと思った。
頑張って頑張って、頼りにしてるよって、彼方に言ってほしかっただけだ。
彼方にこんな顔をさせるために、頑張ったわけじゃ……
「俺……そんなに、頼りない?」
そんな、悲しそうな顔をしないで。