【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。
「あ、あの、私っ」
混乱して、うまく頭が回らない。
「柚月」
優しく頬を撫でられた。
「大好き」
その瞬間、ぶわりといろんな感情が込み上げてきた。
なにがなんだか分からなくて、なんとか頭を整理しようと試みたり気持ちを落ち着かせようとしてみるも、どれも上手くはいかなくて。
「っ……っぅ、ひぅ、かな、たっ」
今まで以上に、ボロボロと大粒の涙が溢れ出す。
「彼方、彼方ぁっ、ぅっ」
「大丈夫。ちゃんと、ここにいるよ」
「うぁ、うぅっ、ひぅっ、っうぁああ」
私は初めて、彼方の目の前で、大声をあげて泣きじゃくったのだった。