【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。
こうして鬼龍院くんを仲間にした私たちは、女王様のがいるところへ行こうと町を出た。
次の町についたところで三人で食事にしようということになり、とあるファミレスへと入って休憩することに。
ファミレスあるんだ……なんてツッコむ気力はもうなかった。
「このシチュー美味しい!」
「ふむ、このハンバーグもなかなか」
「にんじん美味しい……」
《旅の疲れを癒やす三人。すると隣の席に、なにかもの凄く困っている人がやって来ました》
「はぁ、困った……本当に困った」
「って、野沢先生!?」
困った困ったと頭を抱えてやってきたのは、間違いなく野沢先生だ。
どこかくたびれた軍服を着ていて、その上にボロボロの布を巻いている。
「困った、本当に困った……あ、すみません注文いいですか? えっとガーリックチキンにライスと、シーザーサラダ、チョコレートパフェ。ドリンクバーの割引券使えますか? じゃあドリンクバーもお願いします。……はぁ困った、本当に困った。誰か助けてくれねぇかなー!」
《関わったら絶対に面倒なことになりそうだと、その場にいる全員は思いました》
《だけど困った人を放っておけない柚月ちゃん。野沢先生に話しかけることにしました》
「さすがは近衛! 俺を助けてくれるんだな!?」
「いやまだ話しかけてませんけど!?」