こっち向いて笑って、先輩!
「先輩と一緒になりたいでしょ?今モヤモヤしてるその気持ちも含めて、前よりももっと、好きだって気持ちも大きくなってるんでしょ?」
「うんっ、」
「桃の目標は、先輩が卒業するまでの間に振り向かせるのか目標でしょ?だったら、あれも言っとけばよかった、すればよかったって後悔する前に、先輩のためにやりたいこと全部しな?」
「……っ」
本当はわかっていたはずだ。
私には、それしか方法がない。この気持ちをいつだってまっすぐ先輩に伝えられる。それしかない。あとは何もない。
考えてもなかった事が一気に起こりすぎて、怖気付いてしまった。立ち止まりそうになった。
そんな暇ないのに。
みっちゃんに言われて、ハッとした。
「うっ、ありがとうみっちゃん!私頑張る!こんなに頼もしい味方がいるもんね!ダメでも、いや、絶対ダメにさせない!」
「おう。それでこそ桃だ!」
みっちゃんは「アイス溶けるよ」と付け加えてから、スプーンで私のアイスを一口もらって、いたずらっぽく笑った。