こっち向いて笑って、先輩!
コソコソと話されるそれに、誰も気づかない。
真壁くんの額には汗が滲んでる気がした。
真壁くん、この先輩と話すの、本当は嫌なんじゃ。
「ねぇ、隼、今日出すよね?金」
っ?!
お金??
もしかして真壁くん、先輩たちに世でいうカ、カ、カツアゲをされているんじゃ!
「あっ、あの、ちょっと待ってください!」
「はぁ?」
っ?!
ひっ!!
声をかけただけですごく睨まれた。その先輩の後ろにいる人たちも私のことを鋭く見つめる。
こ、怖っ!!
「あの、なんか、ま、真壁くん、ちょっと嫌そうに見えるので、今回のところはひとまず……」
「来原、いいから」
「何きみ?」
私に『何も言わないで』と訴えたいような真壁くんの声を瞬時に遮った怖い先輩さんの声。