私と結婚してください。
第7章

私も貴方が好きだから




紅茶でゆっくりしたあとは朝食の時間。
凰成と食堂へ行くともうみんな揃っていて、

「おっせーよ!」

いつものことながら、伊織くんが元気だ。


「別に先食べてりゃいいのに」

「うーわ、彼女できた途端俺ら放置か」

「別にそんなんじゃねぇけど」


…なんか、意識してないんだろうけど
伊織くんって、前より話し方が今時男子になってきたなぁ。
前はただただガキだったのに。

竜司くんよりすごいナチュラルだ。



そして私が食事の用意を終えて席に座り、みんなで「いただきます」
した途端


「今日遊園地行かねぇ!?」


これまた伊織くんが今時男子な発言をしてきた。
…今時っていうか、世間一般男子って感じだけど。


「俺行ったことなくて!
今日さっきテレビでみて!!」

「あ、俺も行ってみたい!」


竜司くんも大賛成。
まぁこの人は本当に庶民の生活が大好きだしね。


「遊園地かぁ。
そういえば私もずっと行ってないから行きたいな!
ね、希依も行くよね?」

「あ、うん。
凰成、いい?」

「あぁ、俺は別に。用もねぇし」

「よっしゃ!!
じゃあ車は俺が用意するわ!」


ってことで、今日は伊織くんちのお車。
運転席、助手席にはおそらく座らないから、まぁ今日はリムジンでしょう。

…リムジンかぁ
やだなぁ…


「…ねぇ、たまには電車とかで行かない?」

「え、電車?」

「うん。
ほら、野いちごランドなら駅から歩いていけるし、電車で30分くらいだし!」

「電車いいじゃん!俺電車乗りたい!!」

「でしょ!?ほら、電車にしよ!」


ってことで、今日ははじめての電車!
竜司くんの目がキラキラしてて、もう完全に凰成も断れない雰囲気。

電車なんて、きっと乗ったことないんだろうなぁ。



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