私と結婚してください。



「おい、タオル。」


「……え、あ!はい、えっと…」


タ、タオル!?どこ!?


「吉良さん、こちらを。」


「あ、サンキュ。」


・・・頼さんに先越されてしまった…
情けな……


「高梨さん」


「あ、はい!」


「申し遅れました。
伊織様の姫を務めさせていただいております、御縁頼と申します。
同じ姫として、どうぞよろしくお願いします。」


「あ、はい。
こちらこそ、よろしくお願いします…」


うわー、本当にしっかりしてる…
超礼儀正しいじゃん…

もしかして姫ってみんなこんな感じなの?
私もこうならないとダメなのか?
・・・だとしたら超フレンドリーに接してきてしまった…


「わからないことがありましたらなんでも仰ってくださいね。」


うぅー…優しい……
こういう優しい笑顔と態度はなんか久しぶりだよ…


「じゃあ、あの……
…正直言って、私理数科の事はなにも知らないんです。
神楽と言うものも昨日初めて知ったくらいでして…

だからなにがわからないかもわからないので、1から教えてほしくて…」


「わかりました。
じゃあまずは食事の準備に参りましょう。
ご一緒しますよ。」


「あ、ありがとうございます!」


「それと、私に敬語でなくても大丈夫ですよ。
私のこの喋り方は癖なので、どうぞ崩してください。」


うぅー、本当に優しい。
なんなのこの人、神様に見てくるよ!!



< 38 / 419 >

この作品をシェア

pagetop