私と結婚してください。



「食事の用意は食堂で行います。
朝食は伊織様、吉良さん、神崎さんは必ず一緒にとります。
吉良さんは朝食は和食派、味噌汁は赤味噌指定です。」


「ちょ、ちょっと待って!」


メモメモ……
朝は和食で味噌汁は赤味噌、と…


「よろしいですか?」


「うん!」


「では続きです。
食事の準備は必ず食事指定時刻の2時間前までに行います。
そのため、朝食と昼食は食堂に来られないため、夕食をオーダーする際に翌日の朝食分まで最低でもオーダーしなければなりません。
昼食は朝でも大丈夫ですし、夕食のタイミングでも大丈夫です。

吉良さんは朝食は和食日替わりコース指定で大丈夫ですよ。
備考に赤味噌指定と忘れずにお書きください。」


お、おう……
めんどくさいな…


「今回のように部屋で食事をする場合も備考に一言添えてください。
そうすると指定した時間に食事が運ばれてきます。」


とにかくメモしながら歩いているといつの間にかもう学食で…
……テラス?なに?ここ。え、学食?


「こちらです。」


あまりにもレベルの高い学食に驚愕していると頼くんに呼ばれ、行くとそこにはなにやらタブレットがひとつ。


「これで全てをオーダーします。
今回は特別なパターンなので私がしますね。
高梨さんは翌日の朝食をお願いします。」


「う、うん!」


頼くんはそういうとどんどんオーダーしていくけど…

コンピュータ管理なら、部屋でもできるようにすればいいのに。


「できました。
では高梨さん、こちらを。」


「あ、はい!」


「わからなければなんでも聞いてくださいね。」


そう優しく言ってくれるから、私は安心してタブレットから『吉良凰成』の名前を選べる。



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