私と結婚してください。



「ねー、頼ばっか話しててずるい~
俺も希依ちゃんと話したい~」


え、私はいいんだけど……


「ダメです。
今は勉強の時間です。」


!?
今は勉強の時間なのか!?

し、知らなかった……
まったりしていたわけではないのか…


「今やらなかれば夕食はみなさんとご一緒できませんよ。」


「はーい…」


……姫ってこういう立場なの?
本当に教育係なんだな…


「さて、私たちもやりましょう。
ダウンロードもそろそろ終わったかと思います。」


「あ、私たちもやるんだ…」


「もちろんです。
姫である私たちは主人よりも勉学に励み、いつ聞かれても答えられるように備えます。
それが、姫の務めです。」


・・・主人より励み、?

嘘でしょ?ねぇ、嘘だと言って。


「高梨さんは誰よりも頑張らなければいけませんね。
吉良さんは学年トップなので。」


「えぇ!?
う、うそ…あんなやつなのに?」


「逆にとても勉強ができるのであのくらい余裕があるんですよ。
高梨さんも負けていられませんよ。」


……絶対無理。
ねぇ、わかってる?

私、普通科から来たんだよ?


「わからないところがあったらいつでも聞いてくださいね。」


……絶対無理だよ…



< 44 / 419 >

この作品をシェア

pagetop