先生、



「おーい、咲良なにしてんの?」

ヒロが私を心配そうに見ている。

「ごめん。何にもない。涙も4人で良いって言ってた!」

「おぉ、良かった!じゃあ入口で!」

そう言われ、待っていてくれた涙の元に戻って入場券を改札に通した。

「千明、顔真っ赤だよ?なんかあった?」

「えっなんにもないよ?!」

「ははーん。なんかあったな??」

涙は勘がいい。

「実は…」

さっきあった出来事を全部話した。ぶつかった男の子がとても美形だった事とか周りの男の子が礼儀正しいだとか。

不覚にもキュンとした事は秘密にした。

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