先生、
どこか大人になっている気がした。
すると視界の中に揺れる手がある。
その手の先を見ると、涙が笑顔で手を振っていた。
私は少しホッとした気がした。笑顔で振り返して前を見る。
校長先生の長いお話、部活の表彰、色々終わって教室に帰る時になった。
私のクラスは二年一組。階段から一番近いため、二年生の中では一番最後に体育館から出る。
三年生が全員帰っていくなかで、前川先生は二年生の先生と何か話している。